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Bosch Group

Direct Routing機能とローカルメディア最適化機能を使った信頼性の高いMicrosoft Teams音声通話システムへのグローバルな移行

背景

背景

Bosch Groupは、各種テクノロジーとサービスを提供する世界有数のサプライヤーで、世界全体で約39万5000人の社員を抱えています(2020年12月31日現在)。事業分野は、モビリティソリューション、生産技術、エネルギー、建築技術の4つに分かれています。Bosch Groupは、Robert Bosch GmbHと、660か国に広がる約440の子会社および地域企業で構成されています。

詳細については、Bosch Groupのウェブサイトをご覧ください。

 

課題

主要な多国籍企業の多くがそうであるように、Boschの音声ネットワークインフラでは様々なベンダーのソリューションが利用され、時間の経過と共に通信手段がサイロ化し、それらを寄せ集めたような状態となっていました。企業活動を成功させるには、社内外で効率的で確実なコミュニケーションを実現することが決定的に重要であることから、Boschの経営陣は、単一のUCソリューションを基盤に通信インフラを標準化することを決断しました。

世界中の従業員の生産性とコラボレーションを最大限に強化したいという願いと、費用対効果が高く管理しやすいクラウドベースのソリューションを採用するという方針により、Boschは通信インフラをMicrosoft Teamsという単一のUCプラットフォームに移行することを決断します。同社にとっても、Teamsをグローバルで実装することは簡単な問題ではなく、いくつかの課題が浮上しました。

  • 移行途中の複数プラットフォームの共存とユーザーへの影響回避
  • 世界各地のオフィスで現地のPSTNおよびSIPトランクと確実に接続できること
  • 旧来型のアナログ機器(FAXを含む)の統合
  • デバイスとコールルーティングのシンプルな一元管理

Boschが求めていたのは、Teamsへの移行を自分たちのペースでスムーズに実現できるソリューションです。既存のマルチベンダーのインフラをグローバルな音声通信ネットワークに統合することで、運用の手間とメンテナンスコストを削減し、ユーザーの総合的なコミュニケーション体験を強化できるようなソリューションが必要とされました。

課題

  • Teamsへの移行時にユーザーへの影響を回避

  • PSTNおよびSIPトランクとの確実な接続

  • 旧来型のアナログ機器の統合

  • ネットワーク管理と監視の簡素化

「AudioCodesがMicrosoft Teams - 当社旧システム - 公衆網間のシームレスな音声接続を可能にしてくれたおかげで、オフィス、リモートワーク、外出先の全従業員に、信頼性の高い最先端の音声通話体験を提供するという当社の目標を実現できました。」

Bosch・上級ITコンサルタント、Frank Borchardt氏

ソリューション

このプロジェクトが始まる前から、BoschとAudioCodesの間にはすでに長い協力関係の歴史がありました。AudioCodesは数年来、Boschの既存のIP-PBX向け、より最近ではSkype for Business向けに音声接続ソリューションを提供していました。AudioCodesのサービスに満足していたことと、AudioCodesのソリューションがMicrosoft Teamsとの相互運用性について認定を受けていたことが、BoschがこのプロジェクトでAudioCodesを選んだ一番の要因でした。AudioCodesのOne Voice for Microsoft 365ポートフォリオでは、Microsoftの認定を受けた音声関連製品が幅広く提供されているため、Boschはあらゆるシナリオをカバーでき、Teamsへの移行が成功するという自信を持つことができました。

AudioCodesのソリューションの主要な構成要素となるのは、Mediantセッションボーダーコントローラー(SBC)で、これがMicrosoft Teams - 既存のSkype for Businessプラットフォーム - Boschの従来のIP-PBX - PSTN - SIPトランキングネットワーク間で、Direct Routingによるシームレスな音声接続を可能にします。Mediant SBCシリーズがもたらす柔軟性により、各国・地域でどのような要件が発生しても、Boschの全事業所を対象とした費用対効果の高いソリューションを実現することができました。

  • PSTNとの接続が依然として ISDN技術をベースとしている地域では、IPベースと従来のTDMベースの電話インターフェースを備えたハイブリッドSBCで対応
  • スケーラブルなプラットフォームで、各国・地域の処理能力の要件を満たす適切なSBCモデルをデプロイすることが可能に
  • 包括的なSIP相互運用性により、Teams - Skype for Business - 従来のIP-PBX - 世界中の多様なサービスプロバイダーからのSIPトランク間で円滑な接続が実現
  • ユーザーが新プラットフォームに移行する間、Teamsと共存する形でSkype for Businessと従来のIP-PBXを引き続き使用でき、機器を総入れ替えする場合に発生するようなサービス中断の可能性を排除
  • エンタープライズクラスのサービスの高可用性を確保するため、BoschのSBCの大部分はアクティブ/アクティブの冗長構成でデプロイ

BoschではMicrosoft Teamsの導入に合わせ、Teams - SIPトランク - PSTN - 各拠点にデプロイ済みの既存のAudioCodes SBC間でDirect Routingによる接続を実現するため、Mediant 4000 SBCを2台、AudioCodes高可用性モードで世界の3つの地域のデータセンターに追加しました。AudioCodesのSBCはTeamsのローカルメディア最適化機能に対応しており、域内通話(例:シュツットガルト支店のTeamsクライアントから、シュツットガルト市内のPSTN番号への通話)で発生する音声トラフィックは支店内に留まるため、信頼性が向上すると同時に、高音質を維持し、データの安全性を確保することができます。

Boschでは、世界中のオフィスで、依然として電話機やFAXといった旧来型の各種アナログ機器を利用していました。そこで、AudioCodesのTeams認定MediaPackアナログゲートウェイを導入することで、それらの機器を新しいTeams UC環境にシンプルかつシームレスに統合することに成功しました。

グローバルなUCソリューションの利点を全て発揮させるには、ネットワーク全体をシンプルかつ効率的に管理する機能が不可欠でした。幸い、AudioCodesはOne Voice Operations Center(OVOC)管理ソリューションを通じて、この問題も解決することができました。OVOCを利用することで、ネットワーク管理者はデバイスの構成やトラブルシューティングをリモートで実行できるだけでなく、ネットワーク内の音声品質をリアルタイムで監視し、サービスに影響を与えそうな問題を素早く検出し、解決できます。さらにBoschでは、グローバルネットワーク全体でコールルーティングとポリシーを一元管理するための選択肢として、AudioCodes Routing Manager(ARM)の評価を行っています。

Boschは、AudioCodesが提供するテクノロジーソリューションだけでなく、広範なプロフェッショナルサービスと技術サポートからも恩恵を受けています。AudioCodesのスタッフは、リファレンス実装の設計や独立の第三者によるセキュリティ監査の実施といったタスクに関してもサポートを提供しました。当プロジェクトのグローバルな性質により、AudioCodesのサポートなしには対応できないような、特に複雑なシナリオや要件も出てきました。さらに、音声デバイスの設置・管理・サポートに関しても、AudioCodesがBoschの社内技術チームのトレーニングを実施しました。その結果、今では日常業務や技術サポートの問題に関しては、ほぼ自社で対応できる体制となっています。

  • Direct Routing対応SBCによるMicrosoft Teamsの統合

    AudioCodesのDirect Routing対応SBCは、Microsoft Teamsを利用する顧客とサービスプロバイダーをSIPで柔軟につなぎます。

    詳細
  • One Voice Operations Center

    AudioCodes One Voiceオペレーションセンター(OVOC)は、音声ネットワークデバイスとエレメントの管理、体験品質のモニタリング、そしてセッションルーティングを単一の直感的なWebベースのインターフェースで統合した、Webベースの音声ネットワーク管理ソリューションです。

    詳細

結果

音声ネットワーク製品・ソリューションで構成されるAudioCodesのOne Voiceポートフォリオのおかげで、Boschは自社の複雑な音声ネットワークを統合し、全従業員の通信手段をMicrosoft Teamsを基盤として標準化することに成功しました。AudioCodesのSBC、アナログゲートウェイ、各種管理ソリューションを利用することで、ユーザーは新規プラットフォームにスムーズに移行できたほか、運用にかかる手間やメンテナンスコストの削減につながるシンプルな一元管理も可能となりました。

Boschの上級ITコンサルタントであるFrank Borchardt氏は、次のように語っています。「AudioCodesは、UCソリューションのグローバル展開を全面的にサポートしてくれる、理想的なパートナーであることが証明されました。」「AudioCodesがMicrosoft Teams - 当社旧システム - 公衆網間のシームレスな音声接続を可能にしてくれたおかげで、オフィス、リモートワーク、外出先の全従業員に、信頼性の高い最先端の音声通話体験を提供するという当社の目標を実現できました。」

 

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